Adult Section on Craigslist

CraigslistのAdult SectionがCensoredという文字に置き換えられてアクセスできないようになったというニュースを見た。これについてはTech Crunchの記事にほぼ同意。

CraigslistのAdult Sectionについては、KQEDのforumでも8/31の番組で、CraigslistのCEOと、Adult SectionをなくすようにCraigslistに要求しているCoalition Against Trafficking in Womenの代表を呼んで話題として取り上げていた。ニュースを読んでから聞いてみたけれど、これまでの過程でお互いにたいする不信感がつもり重なっているんだろうなあ、と思わせる、かなりとげとげしい議論だった。

特にCATWの女の人は、もうまったくCraigslist側の言い分には耳を貸さない感じで、Adult Sectionを削除するのが正しいことだからCraigslistは正しいことをしろ、の一点張り。Craigslistはpersonals sectionにAdult向けのものが混在していたのが倫理的にも問題だからと、Adult sectionを別に設けた。分けられることによってそういった広告を探す人の目に触れる機会が増えるから、広告を出す側の利害とも一致して、その分離する戦略がうまくいった。でもAdult sectionをなくしたら、それらが元のpersonals sectionに戻ってしまうだけだ、とCraigslist側は説明しているのに、そんなことにはお構いなし。

Craigslistという効率的な出会いの場があることで、需要と供給のサイクルがとてもうまく回ってしまっているから、それを何とか分断したいというのはわかるけど、サイト自体には責任はなくてサイトに投稿する側に責任がある、というインターネットでの基本を完全に無視してCraigslistをターゲットにするのがまずわからない。Craigslistはその目的に作られたわけでなくて、インターネットで最も効率的なツールだったからそういったユーザーも集まってきてしまっただけで、CraigslistからAdult sectionをなくしても、Craigslistのほかのセクションに移るか、ほかの似たようなサイトに場所を移すだけで何の解決にもならないのは明らかなのに、なぜCraigslistのAdult sectionをなくすことにこだわるのか。CraigslistのAdult sectionは単に今の社会の状態を反映してるだけで、あんたたちの活動が的外れで効果がなかったから、売春の広告がCraigslistのAdult sectionを埋め尽くしてるんじゃないのと、嫌味の一つも言いたくなる。

あと、Adult sectionについてCraigslistと協力しているGlobal Alliance Against Traffic in WomenというNGO組織をCraigslistの人がリスナーに向けて紹介したときに、CATWの人が、(GAATWが人身売買と戦っている組織だなんて)ばかげている、GAATWは自分たちに反対するためだけに設立された組織で、自分たちこそが世界中の人身売買と戦っている組織だ、自分たちが最初に世界的に活動を始めたんだ、と主張していたのがちょっと笑えた。(録音からもクスッと笑い声が聞こえた気がしたのは気のせい?) あるNGOとCraigslistの対立に見えたものは、実は同じ分野で活動するNGO間の争いの代理戦争だったのか?その分野の活動に詳しくないからわからないけど・・・。人身売買で売られる人の行き先として悪名高い日本に住んでいるので、えらそうなことを言えた身分ではないのだけれど、自分たちの活動に賛同してほしいのだったら、目的を同じくするほかのNGO組織をあからさまにけなすのは、あまり賢い戦略ではないと思う。

でもWikipediaのCATWのページをみると、CATWとGAATWでは売春についての見方が全く異なるみたいなので、仕方ないのかな。CATWは、売春婦は(ポルノ産業で働く女性も)強制されたされなかったにかかわらずみんな被害者であり、買う側を犯罪として処罰することで、世の中から売春やポルノ産業を完全になくすことを目指す、という見方に与するのに対して、GAATWは、売春を合法的な職業として認知することで、売春婦にほかの労働者と同じ権利を認め、その労働環境を改善していこう、犯罪とみなしたり、非合法化するのは、人身売買による強制的な売春や搾取、未成年による売春などの温床となり逆効果だ、という見方に与しているみたい。いくら目的は同じでも、それぞれの戦略が正反対の方向を向いているので、CATWがGAATWの存在を認めることができないのは、まあわかる気もする。

上のことをふまえることで、Adult sectionsについてのCraigslistの見方がCATWの見方と違う理由もやっとわかった。CATWにとっては売春を思わせる広告が一つでも存在するのはおかしいけれど、CraigslistとGAATWにとっては、未成年を思わせたり、露骨すぎたりしてはだめだけれど、売春自体は問題としていないということなのね。CATWが過激な目標を持った組織であることをCraigslistの人が番組中にほのめかしていて、それは間違っていないと思うけれど、でもGAATWの戦略だって、多くの人にとっては過激なものなんじゃないだろうか。だからこそ、法の裏付けもなければ、実際の効果だって怪しいけれど、メディアや政治家は、多数の人が同調することを期待して、Adult sectionの売春広告は閉鎖するべきだと大騒ぎするわけで。

性に関しては保守的なほうなので、買うような人間はみんな捕まえて、牢屋に放り込むなり罰金を搾り取るなりすればいいと思うけれど、CATWや売春の存在に反対する人、Craigslistの売春広告の存在に反発する人たちは、せっかくCraigslistという買う側が集まる場所が存在するのに、なぜそれを逆に利用して買う人間を突き出すのに使おう、と考えないんだろうか、とも思う。買う人間を処罰する法律がないからか。でもそれなら売る側にコンタクトして説得することだってできるだろう。多すぎてとても追いつかない?でもだからといってAdult sectionの広告をなくしたところで、それを出していた人がいなくなるなんて思っているわけでもないだろうに。

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