OnLive

自分にとってテクノロジー関連のニュースを追いかける楽しみの一つは、自分の持っている既成概念を壊してくれるような製品や技術、アイデアに出会うことだけれど、サンフランシスコで行われていたGDCで発表されたOnLiveも、自分の持っていた将来のゲームのイメージを完全に変えてくれた。
ゲームというレイテンシに対する要求が最も厳しい用途で、CPU、GPUの仕事すべてをサーバー側でやってしまうという解がまさかあり得るとは思ってもみなかった。

もしこれが現実になり、ゲームソフト開発者にも、消費者にも受け入れられたら、ゲームのプラットフォームとして現在ゲーム機を開発、生産し、それを消費者に販売している任天堂、マイクロソフト、ソニーの立場が突然危ういものに見えてくる。

OnLiveの中心となっている人はこれまでの実績もある人らしいので、裏付け無しに言っているわけではなさそうだし、開発者にとってこのモデルは、流通の費用が削減でき、海賊版、中古市場の心配もなくなる。エントリーの費用が下がることにより幅広いユーザーも見込めそうだ。消費者は、720pの画面のためには5Mbpsの通信速度は必要だけれど、高価なゲーム機を買ったり、買い替えたりする必要がなくなるし、あとはサービスの費用がどの程度になるかだけれど・・・。
世代が変わっても、コンソールメーカーがあって、そのプラットフォームに向けてゲームが開発されるというモデルは、変わらず続くようになんとなく思っていたけれど、そうじゃない未来もあったとは。

高度に進化したゲームを支えるために最先端の技術を使って高機能なハードを大量に生産し、各家庭に1台配置するというのは、PS3なんか見ても技術的な達成としてある意味すごいと思う。ただ、サーバーに集約するモデルと比べると、その能力のうちどれだけを使えるかと考えるたときに、どうしても非効率に見えるし、いかにPS3が高性能でも、いつかはそのハードウェアの限界にぶち当たる。分散型コンピューティングというのもあるし、PS3が出るときにはその演算能力の使い道として挙がっていたような気もするけれど、実際の例としてはFolding@home以外には聞いたことがないし・・・。
PS3がコンソールだけで完結していた時代の極北、ある種の到達点として振り返られる日がくるんだろうか。
任天堂、マイクロソフトにとってハードウェアの部分はそれほど重要な部分ではなさそうだから、もしサーバーモデルが主流になったとしても適応できそうな気はするけれど、もしそうなったら、さてソニーはどうするんだろう。

OnLiveはこの夏からのベータテストへの参加者を現在募っていて、この冬からのサービス開始を目指しているらしい。残念なことに光の速度の限界のためにサーバーからの物理的な距離に限界があって(1000 mile/1600 km位までなら大丈夫らしい)、まずは北米でのみのサービスとなるようだ。

あとWindows Weeklyでも言っていたけれど、ゲームが可能なら、他のどんなパソコンのアプリケーションでも同じことが可能なわけで、パソコンも高性能なCPUやGPUは持たなくなって、演算能力が必要なときにはサービス料金を払って各アプリケーションのサーバーにつなぐ、というようになるんだろうか。
たいていの重いアプリケーションがそういうかたちで利用可能なら、パソコンに性能は必要ないや、というのは十分にありそうだけれど、さてそうなったら情報産業での力関係はどうなるのか。

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